〝おじいちゃん〟の本を50年後に読み返せば、アラフィフの孫がしみじみする。
今度の日曜日、2016年12月25日(日)16時から、自分史フェスティバルin渋谷にて、家族文集・自分史を作っていた私の祖父の話をします。
30年間、家族の本を作りつづけた祖父の思い、そしてそれを受け取った孫の私が現在感じていることを、よろしければ聴きにきてください。
これからどう生きて何をするか、何を残すかのヒントがあるかもしれません。
50年後に読む、60歳の祖父の気持ち
当日のスライドの準備をしながら、祖父が残してくれた家族文集を読み返しているのですが、改めて、これが残っていて孫として読めるのは幸せなことだと感じます。
20年前に亡くなった祖父は、50年前に60歳の還暦を迎えたときに、家族の文集を作りはじめました。中学校の教員として仕事を定年まで勤め上げ、育て上げた5人の子どもたちが、結婚して巣立っていこうという時期でした。
最初に作った本で祖父は、「としつき」という小さな私家版の冊子を作ることにした動機を、次のように語っています。
これは私たちの夫婦の、記録であり、自省の資料である。それとともに、家族一同が、過ぎ去ったあの時この時を語り合うための、スクラップブックでもある。
(「としつき」昭和39年発行)
大人になってから読むと、祖父の新たな面が見えてくる
私と祖父の年齢差は、61歳。小さなころに覚えている祖父は、厳しくて生真面目で、お酒に酔うと小学生の孫に説教をして、話がしつこくてそのあまり、時には泣かされたりもする、ちょっと苦手なおじいちゃんでした。
でも、祖父が作った本を読むと、祖父の生き方や、そのときに考えたことが、生き生きと伝わります。時間を飛び越えて、祖父の話を隣で聞いているような気分になります。そして、その筆がときに随分正直な感情を吐露していることに、ドキッとしたりもします。
日頃仕事で、合理的かつ効率的に伝わる文章ばかりを心がけていると、我ながら、「まとまってはいるけど、味気なくてつまらないなあ」と感じることがよくあります。
スタイルはクールに、感情は熱く。文章はそういうのがいい……なんて思っていたら、祖父が書いていた文章がまさしくそんな感じで、ちょっとびっくりしています。いかにも国語の先生らしく、固くてまじめ一辺倒の文だと思っていたのですが、いま読み返すと、家族や妻への思いがあふれていて、気恥ずかしいほどです。
うちの〝おじいちゃん〟の話、聴いてください
長い時間をかけて伝わってきたものに触れていると、「自分は後の人たちに何を残せるのかな」とか、「そもそも、上の世代が残してきた価値あるものをちゃんと受け継いで生かしているのかな」なんて、日頃はあまり考えない殊勝なことを、つい、しみじみと考えてしまいます。
この祖父の話はどこかでしたいなと思っていたのですが、身内の話すぎてなかなかブログだと書きづらく感じていました。今回、話す場をいただいたことをいい機会だととらえています。
家族文集や自分史のひとつの事例として、また、自分が生きた証を残すひとつの方法として、興味深く聞いていただけたらうれしいです。
講座概要
講座タイトル
自分史フェスティバル in 渋谷 セミナー
「50年後に残る家族文集のススメ」(全1回)
【参考】
自分史フェスティバル
http://www.jibun-shi-festival.net/
開催日時
2016年12月25日(日)16:00-16:45
参加費
無料
※事前申込推奨(参加希望の事前申込をされた方には、お席を優先的にご用意します。)
講師
宮野真有(自分史活用アドバイザー)
対象
年代を問わず、家族の文集づくりや自分史に興味のある方
開催場所
渋谷区文化総合センター大和田 2F 学習センター 学習室1
東京都渋谷区桜丘町23番21号
アクセス
JRほか「渋谷駅」より徒歩5分
地図: http://www.shibu-cul.jp/access.html
事前申し込み先
自分史フェスティバル in 渋谷「50年後に残る家族文集のススメ」(ページ下に事前受付へのリンクがあります)
【こちらもあわせてご覧ください】
・「これから始める自分史入門」講座に、ご参加ありがとうございました。
・家族の「としつき」を残しましょう。12月25日(日)「50年後に残る家族文集のススメ」。
・50年前に、60歳をきっかけに祖父が作った家族本は宝物。(自分史)
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