2cmほどの「小さな松ぼっくり」を探してみませんか?(メタセコイアの実)
直径2センチぐらいの松ぼっくりのような実を見たことがありますか? これは何でしょう?
この写真はメタセコイア(Metasequoia glyptostroboides)の実です。
小さな松ぼっくり?
松ぼっくりと同じく、間にはさまっている種をすべて放出したあとの、いわば殻のような実です。
小さくて木質で固くて、松ぼっくりに比べると頑丈にできていて、つぶれにくい。すきまに入った土埃を洗い落とすと、こんな姿が浮かびあがってきます。
メタセコイアとラクウショウ
メタセコイアは、鳥の羽のような葉が特徴的な針葉樹の落葉樹です。とてもよく似た木に、ラクウショウ(落羽松)がありますが、葉のかたち、実のかたちが少し違います。
メタセコイア
葉のつき方が対生(左右対称)、実が楕円(直径2cm強)
ラクウショウ
葉のつき方が互生(互い違い)、実が球状(直径3cm)
巨木の下に2cmサイズの木の実がたくさん
どんぐりも松ぼっくりも、3〜4cm以上の大きなものが目につきやすいですが、2cmぐらいのサイズのものにまで目をこらしていくと、小さなどんぐりや、見慣れないおもしろい実がいっぱいあることに気づきます。
秋に実をつけない木はないのではないか? と思うくらいです。
落ち葉の下に埋もれる前に
12月が近くなると、落葉樹の下は、地面に落ち葉の葉っぱがふかふかと積もるようになってきました。こうなるとその下に埋もれて、もうなかなか実は探せません。
10月から11月の頭までが、松ぼっくりやどんぐりなどの木の実拾いの適期です。
そして種類により、落ちる時期も少しずつずれます。
落ちるときは、わっと一斉に落ちる気がします。
どの種類がいつごろ落ちて拾いやすいのか?
これを知るには、まだまだ研究が必要です。
【こちらもあわせてご覧ください】
・1cmサイズのミニミニ「小さな松ぼっくり」。(サワラあるいはヒノキの実)
・熟したら、落ちる。(スタジイのどんぐり)
・強い風が吹いた翌日は、公園へ行って松ぼっくりやどんぐりを拾おう。
Plants Data
メタセコイア
和名 アケボノスギ(曙杉)
学名 Metasequoia glyptostroboides
英名 Dawn Redwood
分類 マツ目ヒノキ科メタセコイア属
原産地 中国
備考 高木、針葉樹としては珍しい落葉樹で、秋には紅葉も落葉もする。樹高15〜40m。公園樹、街路樹によく見られる。樹形が整って美しい。よく似たラクウショウ(落羽松)との違いは、上記記事のとおり。1939年に国内の新生代第三紀層の化石から発見され、のちに中国に現存することがわかったため、「生きた化石」といわれている。1949年以降、全国の公園や並木道などに植えられた。