時計? 受難の花?(トケイソウ/パッションフラワー)
パッションフルーツの紹介をした関係で、いろいろ検索をしていたら。
あれ?
なんか見覚えのある花が……?
まるでフィギュアみたいな、プラスチックでできた精巧な造形物みたいな、とても特徴的な花。
その姿があまりにもユニークで、名前を知りたくて、ちょっと前に写真を撮った花が、パッションフルーツのサイトに載っていたのでした。
え、じゃああれは「パッションフルーツ」の花だったの!?
もしかして今頃あそこに、おいしいパッションフルーツが実っていたりするの?
いろいろ調べて、わかりました。謎はすべて解けた!
答え。
「パッションフルーツ」は、「クダモノトケイソウ」の実。
つまり、「パッションフルーツ」と「パッションフラワー(和名・時計草)」は、同種の植物ということでまちがいないようです。
ただし、すべてのトケイソウにパッションフルーツが成るわけではない、らしい。
私が見たのはこんな花です。
花の直径は6-7cm。立体的で作り物みたいな、大変ユニークな姿をしています。
葉っぱは、5本の長い指状に分かれた星形。これも、モミジのようなといいたいところですが、もうちょっと正五角形に近い。ほかではあまり見たことがありません。
幹はつる性。細いわりに強靭そうで、周辺の植物や自分自身にしっかりと絡みついていました。
トケイソウ(時計草)という和名は、三つにわかれたオシベの先が、まるで時計の長針・短針・秒針のように見えるところからついた名とのことです。なるほどなるほど。
パッションフラワーという英名は、「キリストの受難の花」を意味するそうです。これも、花の中心に立ち上がる子房柱が十字架、三つに分かれたオシベが釘、花びらの上にある副冠をイバラの冠、10枚の花びらと萼を10人の使徒に見立てる……といった見方によるものだとか。
どちらも、名前は知らなくても目を奪われた、この個性的な花のかたちから生まれた名前なんですねえ。
パッションフルーツについて調べていたとき、複数のサイトで、「パッションフルーツの“パッション”は、情熱を意味するpassionではない」と書かれていて、「え、違うの?」って思ってたんですが。
よもや、花を見ればすべての答えが一目瞭然とは思いもよりませんでした。
トケイソウ(パッションフラワー)には、さまざまな種があり、いろんな花があるとのこと。
一般的にトケイソウと言われている上の写真の花は、Passiflora caeruleaという種になるようです。
また、パッションフラワーはハーブとしても利用されており、鎮痛・精神安定などの作用をもっているそうです。
いやとにかく、ずっと知りたかった花の名前がわかってスッキリしました!
思わぬところがつながっているものです……。
参考に。
パッションフルーツの育て方
http://homepage3.nifty.com/d-abe/pashon/passhonfruits.htm
福岡県でパッションフルーツ(クダモノトケイソウ)を育てていらっしゃる方のサイトで、さすがに大変お詳しいです! そして、上のトケイソウの花に似ているけど異なる、「パッションフルーツの花」の写真を見ることができます。
Passiflora Society International(国際トケイソウ協会)
http://www.passiflorasociety.org/
英語のサイトですが、トップページでさまざまな不思議なかたちをしたトケイソウの花の数々を見ることができます。どれも本当に個性的な姿をしていて、驚かされます。