キンモクセイの花は、ときに2度咲く。花の秘密
キンモクセイの花のシーズンが終わりました。今年は1度しか咲かずに終わったようです。でも調べてみると、気候などの条件により、2度咲きは確かにあることがわかりました。
キンモクセイの花は2度咲く?
私が「キンモクセイの花は2度咲くのか?」と思ったのは、数年前のことです。
その年は、通り道にあるキンモクセイの花の散るのが妙に早かったのです。木全体にオレンジ色にどっと咲いて、それが1〜2日でどっと散って、木の下が一面、オレンジ色になりました。
「いくらなんでも散るのが早すぎないか?」と思っていたら、またもりもりとつぼみをつけて、1週間ほどあとに、わっと咲いたのです。
ただ、そのあと気をつけてみていても、あのときのように2度咲くということはありませんでした。
今年も、1度で終わりそうです。
記憶違いじゃなかった! 2度咲きの記録はあちこちに
今年は、花の咲いている期間が9月27日〜10月6日の8日間とたっぷり長かったので、おそらくこのあと新たにつぼみをつけるということはないだろうなと思っています。
私の勘違いか、幻かなあ……なんて思っていたところ、先日記事を書いていて、いろいろ調べているうちに、天然記念物のウスギモクセイの巨木のことを知りました。
三嶋大社のサイトの開花情報を見ていて、ハッとしました。この木は、毎年2度咲くことで有名だというのです。平成20年(2008年)からの開花の記録があります。
それで改めて検索をかけてみたところ、どうやらキンモクセイが2度咲く現象は、確かにあることがわかりました。
- 基本的には、1度咲き
- ときどき、2度咲くことがある。それほど珍しいことではない。
【参考】(外部サイト)
・キンモクセイの2度咲き(平成24年10月19日)(京都府立植物園 植物園よもやま話(2012)) - 京都府
・千葉公園のモクセイ - 千葉市
・二度咲きのキンモクセイ(金木犀) - 晴れ時々趣味の園芸
あれだけ大量の花を咲かせるのに、短期間で新たな花芽をつけて咲かせるところまでもっていくというのですから、驚きです。
2度咲くところを見られたら、花も香りも2度楽しめて、なんだかお得な気分になりますね。ときどき気まぐれで楽しめるレアとして、来年以降も楽しみに観察します。
Plants Data
キンモクセイ
和名 キンモクセイ(金木犀)
学名 Osmanthus fragrans Lour. var. aurantiacus Makino
英名 fragrant orange-colored olive
分類 シソ目モクセイ科オリーブ連モクセイ属
原産地 中国
備考 常緑低木、樹高2〜4m、胸高直径20〜30cmになる。雌雄異株で、日本では雄株のみ。花は9〜10月に開花し、香りが強い。日本には江戸時代に渡来した。花を白ワインにつけたものが「桂花陳酒」、花を茶に混ぜたものが「桂花茶」。静岡県三島市の三嶋大社境内に生育するウスギモクセイ(薄黄木犀)の巨木が、「三島神社のキンモクセイ」の名称で国の天然記念物に指定されている。
【参考】(外部サイトへ)
金木犀 花だより - 三嶋大社
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