巾着田の曼珠沙華(ヒガンバナ)を見てきました。
曼珠沙華(ヒガンバナ)の群生地で有名な、埼玉県日高市の巾着田(きんちゃくだ)に行ってきました。
ちょうど見頃で天気にもめぐまれ、すばらしい景色を堪能してきました。
高麗(こま)の巾着田といえば、この光景です。雑木林の間を埋めつくし、一面に広がるヒガンバナの赤いじゅうたん。
ヒガンバナは各地で見ることができるでしょうが、こうした群生地は限られるのではないでしょうか。
この風景が、歩いても歩いても続きます。
川を背景にしたヒガンバナ。乾いた秋の風が水面を吹いて、清々しい気持ちになります。
巾着田は、高麗川(こまがわ)が蛇行してできた、巾着のような袋状の土地の地名です。
群生地の周囲をとりまいて、高麗川が流れています。
太陽が照りつけて久々に暑さを感じたこの日、川で水遊びする親子連れも見かけました。
この奥行き感。見渡すかぎりの赤!
川沿いを歩いて10分ほどで、有料(300円)の群生地の入り口に到着します。
その手前でも十分にヒガンバナは楽しめるのですが、ここまできたらぜひ、有料区画を歩いて、その広さを堪能してください。
まさに見頃のヒガンバナが、一面に咲いています。
遠目で見ても美しく、近くから一輪一輪を見ても美しい。
木々をすかして、日高市のシンボル、標高305mの日和田山が見えます。
山が見える風景っていいですね。ハイキングに心誘われます。
1kmほど続いた群生地のおわりには、「あいあい橋」という名の橋があります。木造建築のユニークな橋で、結構高さがあり、歩くと揺れて吊り橋のよう。
この上から見下ろすヒガンバナ群生地の眺めも、また違った趣があってオススメです。
巾着田のヒガンバナは、川の増水によって運ばれてきた球根が根付いたものと考えられているそうです。
最寄りの高麗駅から歩いていくと、途中に「水天の碑」が立っています。
江戸時代天保年間(1830〜1844年)に繰り返し起こった旱魃と大洪水を鎮めるために建立されたものだとか。当時この地は、山から材木を切り出し、高麗川を利用して運送する「筏流し」が盛んだったそうです。
川がもたらす恵みと天災。産業の興隆と衰退。すべてを時間の流れの中に飲みこんで、忘れられたようにぽつりと立っているこの碑のまわりにも、ヒガンバナが美しく咲いていました。
巾着田曼珠沙華公園
場所
埼玉県日高市大字高麗本郷
期間
毎年、曼珠沙華(ヒガンバナ)の開花時期に合わせて、2〜3週間の有料期間が設定されます。ここ7年間の記録では、早い年は9月12日から(平成21年)、遅い年は9月25日から(平成22年)と、その年により差があります。
2014年(平成26年)は、9月15日(月・祝日)から有料期間がスタートしました。冷夏のために開花が早かった模様です。
期間中、7:00〜17:00まで。
料金
入場料/1人1日300円(※半券があれば再入場可)
アクセス
西武池袋線「高麗(こま)」駅下車、徒歩15分
ひとこと
昨年ひとりで下見にきて、今年は70代の両親を連れてきました。
駅から歩く距離は比較的短く、地図上で見たところ、高麗駅から出発して群生地をひとまわりしてまた駅に戻るまで、約6km程度というところです。
高低差が少なく、ベンチやトイレなども多数整備されています。健脚でない高齢者にもオススメできるお花見ポイントです。
両親の体力に合わせ、ちょっと歩いては休み、ちょっと歩いては休みしながら、ひとまわりすることができました。「きれいだったね」と、両親にも好評でした。
レジャーシートなどを持参すると、群生地から少し離れて、河原で一休みすることができるので、高齢者や子ども連れの方にはオススメします。
反面、花の見頃の時期には結構混んでしまうのが、短所といえば短所でしょうか。平日をねらってきたのですが、休日のはざまだったこともあって、有料の群生地内は休日と変わらない混みようでした。
でも、会場内では出店が充実した「まつり会場」で飲食ができますし、周辺の飲食店がフル回転で営業していることもあり、行動の上で困ることはありませんでした。
(見たところ、駐車場の出入り口は結構行列ができて混んでいたようです。)
見頃の花は、混雑をおしてでも出かける価値があると思います。
あとは天気のいい日であればいうことなし!
最寄りの高麗駅との間の道には、季節の植物を使った飾り物などが販売されています。飾り用の小さいかぼちゃや、ちょうど旬のイガ栗、ドライフラワーにできるミニトマトのような「花ナス」などなど、かわいらしくて楽しいものがいっぱい。値段も数百円とお手頃なので、お気に入りのものがあったらお土産にぜひどうぞ。