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2016-10-01

文章を書くためのヒント008:5W1H(イベント告知)

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ブログやチラシの「告知」「お知らせ」を書くのが苦手で、悩んでいる方も多いようですね。

情報の基本は「5W1H」といわれます。これを「告知」にあてはめれば、情報のモレがなく、比較的ラクにお知らせを書くことができます。

上手にお知らせを書いている人も、これをやっていますので、勉強するつもりで意識して見てみるのもいいでしょう。

たとえば、企画・イベントの開催のお知らせはどのようにすればいいのか? を例として、ご説明します。

161001_5w1h

5W1Hとは

  1. Who(誰が)
  2. When(いつ)
  3. Where(どこで)
  4. What(何を)
  5. Why(なぜ)
  6. How(どのように)

の6要素を、5W1Hといいます。

これは「情報の基本」です。

「文章の基本」といういい方をされることもあります。要は、これだけの情報を並べれば、「人に何をいっているのか伝わる」ということですね。

これを知っている人は多いのですが、具体的にどう使えばいいのかで「?」となるかもしれません。

イベント・企画を告知するための5W1Hとは

  1. Who(誰が)→主催者は誰か、書き手との関係は
  2. When(いつ)→いつ開催するのか
  3. Where(どこで)→開催場所、アクセス方法
  4. What(何を)→何を行うのか
  5. Why(なぜ)→主催者の思い、書き手の思い
  6. How(どのように)→価格、定員、企画の過去と未来

これが全部入っていれば、情報にモレがなく、しっかりと情報が伝わります。

1. Who(誰が)

☑主催者
☑書き手の立場、主催者・イベントとの関係

あなたが主催する企画なら、「主催者」=「書き手」でシンプルです。

ですが、誰かとの共同主催だったり、大きなイベントに出店・出展する場合もあるでしょう。その場合は、まず、全体の主催者が誰なのかをわかるように書きます。

そしてさらに「主催者と書き手との関係」をわかるように書きます。お知らせを書いているあなた自身は、主催者でないなら何なのか? 運営側のスタッフなのか? 出店者(出展者)なのか? 知人として、あるいは一般参加者として応援しているのか? ということです。

それによって、読む人の情報の受け取り方も変わります。

「おすすめします!」という言葉の意味合いも、「主催者が信頼のおける知人だから応援したい」「参加者として前回楽しかったから今回も期待できそう」なのか、変わってきます。

2. When(いつ)

☑開催日時
☑募集期間・申込期間(期限)
☑受付開始時刻、集合時間

いつ開催されるのか、です。「月日」に加え、「年」と「曜日」も必ず書いてください。もちろん「開催時間」も必要です。

企画の開催日時のほか、事前に募集や申し込みが必要な場合は、募集期間、申込み期間の明記もお忘れなく。

くわしく書くなら、「受付開始時刻」や「集合時間」もあるといいでしょう。

3. Where(どこで)

☑開催場所(会場施設)
☑住所(都道府県+市区、ぐらいまで)
☑現地までの交通・アクセス
☑スタート地点・集合場所

たとえばこんな具合です。

(例)
場所/六義園(東京都文京区)
※JR・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩7分
集合/六義園内・しだれ桜前広場(正門側)

SNSでは、いろんな地域の人がつながっています。

情報をシェアしたときに、関東か関西か北海道なのか九州なのか、情報発信者がどこに住んでいるのか知っていないとわからない、というのでは不便です。全国各地に、似た地名は複数あります。

実際に来てくれる人だけではなく、「あ、その企画は遠いから、私には参加は無理ね」と思えるように、ほかの地域の人にも親切でわかりやすい表現にしましょう。

4. What(何を)

☑企画全体は、こんなイベント
☑その中で自分は、こんなことをする

大きなイベントに出店・出展するような場合は、全体の紹介と、自分がやることの説明、両方を書きましょう。

それによって、読む人もイメージがしやすくなります。

大きなイベント全体については「実はまだよくわからない」という場合もあるでしょう。そういうときには、そのイベントの公式宣伝文句の表現をお借りして紹介します。

逆の目線で考えると、あなたが何をするかについては、ここであなたが書くことが「情報元」になります。「●●さんが、こんなことをするんだって!」とシェアしてくれる人は、あなたが書いた文章や表現をもとに、あなたがやろうとしていることを紹介してくれます。

わかるようにしっかり伝えることが、大事です。

5. Why(なぜ)

☑なぜ、企画に参加することになったのか
☑なぜ、あなたはそれをやりたいのか
☑なぜ、それをお客に勧めるのか(お客のメリット)

実は、告知で一番大事なのがここです。
この「なぜ」こそ、書き手の人間味が一番出るところなのです。

上の「誰が、いつ、どこで、何をする」は、理性に訴える情報ですが、「なぜ」には、書き手の思いが込められます。いってみれば、情熱が伝わり、個性が見え、心動かされる感性に訴える情報が「なぜ」です。

告知やお知らせの記事が苦手な人は、「誰が、いつ、どこで、何をする」でモレがないようにするのにいっぱいいっぱいで、そこで力尽きてしまいます。

でもあともうひとがんばりして、「なぜ」を熱く語ってください。短く、1行ずつでも構いません。

ここは筆がすべって、あなたのナマの気持ちや、個人的な「好き」「かたより」がかいま見えても構いません。むしろ、出したほうがよく伝わります。

6. How(いくら・どのように)

☑参加費(無料か、有料か)
☑商品・サービスの価格(税込/税別)
☑事前振込か、当日支払いか
☑定員は何人までか
☑企画の過去・未来

告知のHowといえばまず、How much、すなわち「いくら」です。

「無料」の場合も含めて、きちんと書いておきましょう。

価格表示が「税込」価格か「税別」「税抜」価格かも書き添えます。

(例)参加費 15分 1,000円(税込)

また、人数に制限がある場合は、定員が何名までかも明記します。

さらにひと言、書けたら書きたいのが「企画の過去・未来」です。

「どのように」これまでこの企画を開催してきたか。今回が初めてなのか、すでに実績があるのか。

「どのように」これからやっていく予定なのか。今回限りのスペシャルなのか、以後も定期的に開催予定なのか。

その情報を入れると、読み手にとっては、参加を検討する上で非常に参考になります。

 

「文章術レッスン」でお伝えしてきた、「告知・お知らせの書き方」をまとめてみました。

こうして書き出してみると、たくさんありますが、この要素が全部入っていれば、読んだ人はお知らせの内容を理解したうえで、自分にとって魅力的な内容か、足を運ぶかどうかを考えてくれるでしょう。

また、もし情報のヌケに気づいたら、ブログやサイトなら、「新情報発表です!」などと、あとから追加することもできます。

ただし、チラシなどで「会場が抜けていた!」というのは困るので、事前に十分チェックしてください。

 

ぜひ、ご自身の書いたものを、上記の内容と付き合わせてチェックしてみてくださいね。

(アイキャッチテクスチャー写真素材/フリー写真素材ぱくたそ

 

 

【こちらもあわせてご覧ください】
文章を書くためのヒント006:苦手意識。
文章を書くためのヒント005:楽しむ。
文章を書くためのヒント001:等身大。


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このブログを書いている人
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宮野真有(みやの・まゆ)

東京都練馬区在住。フリーランスのフォトライター。

「楽しんで」「長く続けられる」「自分らしさが発揮できる」文章を大切に、教える・聞く・書くなどの文章関連のサービスを個人向けに行っています。

またブログでは、「植物」×「写真」×「文章」の3つをキーワードに、ベランダガーデニングや公園散歩の楽しみを発信しています。

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