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2016-10-02

ススキの「花」が、ひらひらチラチラ開花中。花の秘密

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六義園の池のほとりに、ススキがひとむら、生えていました。

「秋の光景だなあ」と思い、なんの気なしに近くへ寄って目を近づけてみたら、「開花中」でした。

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ススキの花 2016.10.01 東京都文京区・六義園

わりといつもこんな姿をしているので、気づきませんでしたが、確かに、綿毛があるということは、花が咲いて実が生っているということですね。

ススキは、米や麦と同じ、風媒花。
小さな花から糸でぶらさがった小さなおしべが、ユラユラと揺れて、風にまたたくようにひるがえり、ひらひら、チラチラ。キレイです。この状態で風に花粉を飛ばしているのでしょうか?

さらによく見ると、羽毛のような白いものがニョロンとでています。これがめしべなのでしょうか。風に飛ばされてくる花粉を受け止めようとしているのでしょうか。

おしべの葯が3コ、糸でぶらさがる。羽毛のようなものはめしべか?

おしべの葯が3コずつ、糸でぶらさがる。羽毛のようなものはめしべか?

それでハタ、と気がついた。

中秋の名月に、三方に盛ったお団子とススキを飾る光景がありますよね。あれって、ススキの「花」を飾ってるんですね!

思えば、ススキは「尾花(おばな)」として、秋の七草に数えられています。今までなんとなく、ススキの白くてふわふわした綿毛がみんな好きなんだろう、ぐらいに思っていましたが、あれは種であって花ではありません。

秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花(万葉集・巻八 1537)
萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)

こんなふうにうたわれたススキが、「花」でないわけがない、という気がしてきました。

そう思って見てみると、ススキの花、とても繊細できれいです。

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風媒花なので蜜は出してないはずだけれど、なぜかアリがせわしなく行き来していた

ススキに花穂がつくのは、夏から秋にかけてです。咲く時期は長いのか短いのか。地味な花なので見つけにくいのか誰も気にしないのか、あまりくわしい記述が見つかりません。

この時期に見ることができますので、ススキを見つけたら、目を近づけてみてくださいね。

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Plants Data

ススキ

和名 ススキ(薄、芒)
別名 尾花(おばな)、茅・萱(かや)
学名 Miscanthus sinensis Andersson. (1855)
英名 Japanese pampas grass
分類 イネ目イネ科ススキ属
原産地 中国、日本、朝鮮半島など東アジア
備考 多年草、高さ1〜2m。秋の七草のひとつ。広く利用されてきた有用植物で、かつては「茅(かや)」と呼ばれ、農家の茅葺き屋根の材料や、家畜の餌にされていた。植物遷移的には、ススキ草原を放置するといずれ森林へ変化していく。そのため、生活のためにススキを確保する「茅場」では、人間が草刈りや火入れといった手入れを定期的に行い、ススキ草原の状態をキープしていた。日本の風景や生活に深くなじんだ有用植物だが、海外では繁殖力の強い厄介者。北米では「侵略的外来種」として猛威をふるっているという。ススキの名所として、砥峰(とのみね)高原ススキ大群生(兵庫県)、曽爾(そに)高原のススキ群生(奈良県)、箱根仙石原(はこねせんごくはら)のススキ野(神奈川県)が有名。

 

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