水族館女子は静かに愛を注ぐ。鴨川シーワールド「レディースナイトステイ」
昨年参加して楽しかった、大水槽の前でお泊まりする、水族館の女子限定企画。書き残したことがあったので、追加の感想を書いておきますね。
前の記事はこちらです。
・水族館女子、至福の一夜。鴨川・シーワールド「レディースナイトステイ」
・魅惑の夜の水族館。鴨川シーワールド「レディースナイトステイ」
・秘密の体験。鴨川シーワールド「レディースナイトステイ」
参加者は、多くが1人か2人組
参加者の年代は、20代からアラフィフまで。割と幅広い印象でした。「一晩くらいなら、寝袋で寝るのもおもしろそう」と思える世代なら、参加資格あり、という感じです。
最初に簡単に自己紹介をしたのを聞いていると、2人組で参加される方が多かったようです。組み合わせは、この企画に魅力を感じるマニアな女子1人と、それにつきあう友人か家族が1人。
1人で参加した方もちらほらいらっしゃいました。連れはいないけれど、どーしても参加したくて! という方でしょう。
3人組もちょこっと。それ以上の大グループは見当たりませんでした。
水族館女子は静かに愛を注ぐ
で、おもしろかったのが、総勢30人近いこのグループ、とても静かだったんです。
女子のグループって、若くても年がいっていても、独特のにぎやかさってありますよね。そういうテンションの高さが、驚くほどないんです。
物好きツアーだからこそ、本当に好きな人たちばかりが来てるんです。つきあってきてる人たちも、そういう「物好き」に理解のある人で、自分もつきあうぐらいだから興味がないわけでもない。
そうすると、みんなうれしそうに瞳をきらきらさせてニコニコして、お互いにちょっと譲り合いながら、ひたすら水槽に見入っているんですね。
夜のツアーでは、一番いい光景が見られる場所は、自然と順番に譲り合うかたちになります。
シャチの水槽の中が見えるレストランの窓辺でも、みんな夢見るような顔をして窓辺に張り付いているんですが、ひとしきり楽しんだら、他の人に場所を譲っています。
大水槽の前で寝る場所を順番にとっていくときも、粛々と穏やか。くじ引きで決めた順番で、好きなところからとっていくから、一番前がとれたらうれしいけれど、ちょっと離れてもそれはそれなり。
みんな、水の生き物と水族館が大好きで、だからこそほかの参加者もそれを楽しんでいるっていうことを最大限尊重していて、お互いに満喫しながら邪魔しないようにしている。2人組で参加した女子も、会話はごく小声に抑えている。そんな不思議な空間でした。
今も雰囲気が変わっていなければ、「行きたいけど連れがいない!」って方も、おひとりで参加して十分に楽しめると思います。
食事や飲み物のこと。
ツアーは朝食・夕食つきで、夕食はセミコースディナー。
このとき、鴨川シーワールドの女性トレーナーと同席して、いろいろ舞台裏の話が聞けるのがレアでした。
シャチ、イルカ、アシカなどのトレーナーさんが、日常の訓練や世話の裏話を聞かせてくださいました。途中で一度席替えがあって、2種の生き物の話が聞けるようになっているあたり、なかなか心配りが細かかったです。
閉園後の園内にはお店はありませんが、就寝する大水槽の建物のすぐ側に、水やお茶などの自動販売機があるので、飲み物は必要なときに買うことができます。
夕食も朝食も、水槽内でシャチが泳ぐ様子が窓から見られるレストラン「オーシャン」でとりました。日頃はシャチが見える窓の近くの席は大人気で、なかなか座ることができませんが、この企画では見放題。食事の前やあとで、みんな窓からシャチをながめて幸せそうにしていました。
特に朝食のときが素晴らしかったです。朝の光いっぱいの水槽の中で、元気いっぱいのシャチの子が、普段は客のいない早朝の時間帯に、こちらをのぞきこむ客をおもしろがって、何度も寄ってくるんです。もうどっちが見られているのかわからない状態でした(笑)。
お土産のこと。
ちょっと笑い話です。
夕食のあとに素敵な賞品が当たる抽選会がありまして、私は大物は逃したんですが。
ワガママを言わせていただければ、ハズレでも、小さくてもありがちでもよいので、鴨川シーワールドのオリジナルグッズか鴨川シーワールドにいる生き物のグッズにしていただければ、とてもよい記念になります……!
私が当たったのはジンベエザメのぬいぐるみで、同じテーブルの方は、オオグソクムシのぬいぐるみ。水の生き物には詳しい参加者ばかりなだけに、開けた瞬間、「あ、あれ?」みたいな笑いが。「なぜ鴨シーでこれ……」的なツッコミをせずにはいられませんでした(笑)。
まあ、このエピソードつきで土産になったのでいいか! って感じです。
ホテルの大浴場で快適♪
お風呂は、近くのホテルの大浴場を借りて入ります。水族館から車を出してくれるので、ふたつのグループに分かれて入りにいきます。
私は大浴場大好きなので、これですっかりゴキゲンになりました。これがなければもうちょっと野宿?感が強かったのではと思うんですが、極楽気分になります。
この企画の満足度が高いのは、実はこの大浴場の存在も大きいんじゃないかなと思います。ちょっとリッチな気分になれるんですよ。
水族館に帰って、あとは水槽を見ながら眠るだけです。
お泊まりのこと。
大水槽の前は、じゅうたん敷きの床になっています。就寝時には、エアマットと寝袋が配られます。
エアマットは、広げると自然に空気が入って厚さ2cmほどになるマットです。ちょっと薄っぺらい気はしましたが、床が冷たい感じもしないし、ゴツゴツした感じもありません。意外に有能なので、防災用に自宅にあってもいいかな、なんて思いました。
寝袋は、化繊の綿が入った封筒タイプのもの。多少使い込まれた感じはありましたが、きれいにクリーニングされていて、私は借り物でまったく気になりませんでした。同行した連れは、自分で寝袋を持ってきていました。いずれも、寒くて困るということはありません。
近くにスタッフ2名が、同じように寝袋を敷いて寝ているので、夜中に何かがあった場合には、声をかけて対処してもらうことができます。
また、洗面所とトイレは、大水槽の建物のすぐ外にあるところを使用します。外なので、あまり夜中にひとりでトイレには行きたくないなという感じで、夜中に起きる人はちょっと不便かもしれません。
まとめ。満足度の高い◎(二重丸)企画
全体に、ものすごく行き届いた企画で、水族館好きな人は大満足まちがいなしかと思います。
行く前には、「床で寝袋ってどうなんだろ」とか、「知らない人と一晩一緒で、ちょっと気詰まりかも」とか、いろいろ考えたんですが、おそらく何回も実施されている人気企画で、ものすごくこなれているんですね。
最初に自己紹介があってちょっと気分がほぐれたり、食事やナイトツアーなどで退屈する時間がなかったり、寝る場所を決めるルールが非常に公平で不満がなかったり、すみずみまで行き届いています。
「せっかく楽しみに来たのに、なんでこうなるの!」といったところが、ひとつもありませんでした。
水族館や動物園のオトナ向け企画、歓迎します!
水族館や動物園の企画って、通常、子ども向けや親子連れ向けのものが多いんですけど、それってただの動物好きなオトナには、参加しづらいものなんですよね。知りたいことやうれしいサービスも、子どもとはちょっと違う。
そこをバッチリ踏まえたこんな企画がもっともっと増えたら、自然や生態系へに興味を持つオトナももっと増えるはず。
自分が知らなかっただけで、やってるところではやってるんだなあ、と思いました。もっともっと増えればいい。
そんなことを思っていたら、どうやら鴨川シーワールドのナイトステイ、去年より種類が増えているようですよ!? 男女が参加できる「大人のナイトステイ」も実施されているようです。やはりナイトステイ、好評なんだなあ……!
これからも、おもしろそうな企画があったら、ぜひぜひ出かけていきたいと思います。
【こちらも合わせてご覧ください】
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・魅惑の夜の水族館。鴨川シーワールド「レディースナイトステイ」
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鴨川シーワールド
場所
千葉県鴨川市東町
営業時間
2014年10月13日〜11月16日は、9:00〜17:00
(※営業時間は行くシーズンに、その都度ご確認ください。)
休館日
2014年12月9日(火)〜12月11日(木)
2015年1月14日(水)〜1月15日(木)
入園料
大人(高校生を含む)2,800円、小人(4歳〜中学生)1,400円、65歳以上2,100円
アクセス
JR「安房鴨川」から無料送迎バスで約5分
(※徒歩だと25-30分程度で着けます。)
Information
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