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2015-08-15

奇妙奇天烈な植物がいっぱい。(ウルトラ植物博覧会)

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ポーラミュージアム アネックス(東京都中央区銀座)で開催中の「ウルトラ植物博覧会」に行ってきました。なかなか見られないおもしろ植物がいっぱい。場内は老若男女で思ったよりにぎわっていて、みんなとても興味深げに見ていました。

ウルトラ植物博覧会 2015.8.14 東京都中央区・ポーラ ミュージアム アネックス

ウルトラ植物博覧会 2015.8.14 東京都中央区・ポーラ ミュージアム アネックス

世界中から珍しい植物を仕入れてくるプランツハンター、西畠清順氏が、この展覧会のために集めた約50種の希少植物を展示しています。

入場は無料。パンフレットも無料配布(ネットからもPDFをダウンロードできます)。こうした企画では珍しく、写真撮影OK、ネットにアップOK。まずは見てほしい、知ってほしい、楽しんでほしいという姿勢を感じました。

 

獅子をも殺す!?「ライオン殺し」

ultraplants07今回一番おもしろかったのがこれ。
「ライオンゴロシ(ライオン殺し)」の実。分布国:南アフリカ 学名:Harpagophytum procumbens

植物には、種子を落下させてばらまくもの、風に乗せて飛ばすもの、鳥や獣に食べてもらって移動するものなど、いろいろありますが、これはなんと獣に食い込んで広がるというもの。

この実を踏んだり、毛にからんだのをライオンがとろうとすると、口に釣り針のように食い込んで、エサが食べられなくなって餓死。その肉を肥料として育つそうです。直径わずか6−7cmの悪魔のまきびし。どんな悪意……もとい、生存戦略でこんなかたちに進化しえたのか、植物の神様に聞いてみたいものです。

 

なまめかしい!「フタゴヤシ」

ultraplants06まじまじと見てしまったのはこれ。
「フタゴヤシ」の種子。分布国:セーシェル 学名:Lodoicea maldivica

何度見しても女性のおしりそのもののかたちをしています。
しかも大きさもちょうどそれくらいです。偶然にしてもほどがあります。
世界一大きな種といわれているそうです。

 

幹に実がポコポコ「ジャボチカバ」

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どうして幹に直接、丸々と実が実っているのか?
「ジャボチカバ」の木。分布国:ブラジル 学名:Myrciaria cauliflor
非常においしい実ということなので、すごく食べてみたかったんですが我慢しました。

 

巨木の風格を盆栽に「バオバブ」

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『星の王子様』にも登場した、日本で観葉植物としても流通している「バオバブ」の木。分布国:マダガスカル 学名:Adansonia sp.
これは、雄大な木の姿を小さなサイズに凝縮した盆栽仕立て。なんとも味わいのある姿をしています。
一体この姿に仕立てるのに何年かかったのか知りたいです。

 

トゲもハートも抱きしめて!「太二つ葉金棒」

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まさに金棒のようなトゲトゲ!
「フトフタツバカナボウ(太二つ葉金棒)」。分布国:マダガスカル 学名:Alluaudia ascendens
こんな怖いナリして、よく見ると葉っぱが小さなハート型というギャップに、心射抜かれます。
類似のカナボウノキは、東京農大の「食と農」の博物館のバイオリウム(温室)でも見られます。

 

〝ガメラ〟と呼びたい「メキシコ亀甲竜」

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今回一番気に入ったのはこれ。「ガメラ」と愛称をつけました。
「メキシコキッコウリュウ(メキシコ亀甲竜)」。分布国:メキシコ 学名:Dioscorea macrostachya
このひびわれた木質の塊、どうやら〝イモ〟らしいんですね。そこから、数メートルもあるつたがニュルニュルと伸びている。すごいスピードで伸びるそうです。ワケわからないフリーダムなそのかたちが素敵です。

 

会場には、そんなこんなの珍しい植物がいっぱいです。まずは気分の赴くままに珍奇な姿の植物を片っ端から見てまわり、ひととおり済んでから、パンフレットの説明を読みつつ、ひとつひとつを改めて見ていきました。

ビルの1階のウインドウにも、植物が展示されています。

 

ウィンドウを飾るアート「パラボラッチョ」と「ディクソニア」

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右が、別名「酔っ払いの木」と呼ばれる「パラボラッチョ」(トックリキワタ)。分布国:アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル 学名:Chorisia speciosa
木の下のほうがデブーンとふくれる姿が、酔っ払いのおっさんの腹みたいだから、「酔っ払いの木」なんですって。

左が、「ディクソニア」。分布国:オーストラリア 学名:Dicksonia antarctica
約4億年前、海から上がった植物が始めて巨大化に成功したのが、この木性シダの仲間。太古の地球のおもかげを残す植物で、こんな葉っぱを恐竜たちは食べていたんだそうです。

 

とても珍しい植物が見られるのは、明日8月16日(日)まで。7月3日(金)からの開催なので、中には、スタート時はもうちょっと青々と元気だったかも……という植物もありましたが、すべりこみで見られてよかった。

プランツハンター、西畠清順氏が庭をプロデュースした商業施設「代々木ヴィレッジ」には、やはり変わった個性豊かな植物が植わっているとか。行ってみたいものです。

 


Spot Data

ポーラ ミュージアム アネックス

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公式サイト http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/index.html
場所 東京都中央区銀座 ポーラ銀座ビル3階
アクセス
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線 銀座駅 A9番出口徒歩6分
東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅 7番出口すぐ
JR有楽町駅 京橋口改札徒歩5分
会館時間 11時から20時まで(入場は19時30分まで)
休館日 会期中無休
入場料 無料

 


Information

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このブログを書いている人
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宮野真有(みやの・まゆ)

東京都練馬区在住。フリーランスのフォトライター。

「楽しんで」「長く続けられる」「自分らしさが発揮できる」文章を大切に、教える・聞く・書くなどの文章関連のサービスを個人向けに行っています。

またブログでは、「植物」×「写真」×「文章」の3つをキーワードに、ベランダガーデニングや公園散歩の楽しみを発信しています。

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