木は命、木は材。小笠原諸島のアカギの木で箸を作る。
ドングリも好きですが、木材としての樹木にも惹かれます。
少し前の話になりますが、グリーンセイバーアドバンスの試験を受けた2016年6月26日(日)、新宿で、小笠原諸島の外来種「アカギ」の木材で箸を手作りする木工のワークショップに行ってきました。
ずぶの素人が、カンナで木をシュッシュと削って、思ったより立派な箸ができあがりました!
ワークショップ主催の「しぶや木工塾」ブログの記事です。ワークショップの雰囲気がご覧いただけます。
・アカギの箸作りワークショップ、ご参加ありがとうございました!! - しぶや木工塾
アカギとは?
アカギ(Bischofia javanica Blume)は、亜熱帯から熱帯に生息するトウダイグサ科の半常緑高木です。その名のとおり、樹皮も木材も赤い樹木で、成長が早いのが特徴です。
小笠原諸島には、約100年前の1905年ごろに、薪炭材、つまり燃料にすることを主な目的として移植されました。しかし繁殖力が強いため、在来の固有種を駆逐することが懸念されていて、現在は伐採するなどして防除が試みられています。「日本の侵略的外来種ワースト100」のひとつとされています。
ちなみに、琉球列島では在来の品種で、那覇市首里金城の大アカギは、天然記念物に指定されています。
木に触れて加工するのは快感です
鉛筆ぐらいの太さの角材を、ごく小型のカンナで削っていきます。ただ、それだけです。しかし、これがハマります。
今回カンナを初めて使いましたが、楽しかったです。ただの木の棒が、だんだん、ちゃんと箸になっていくのがおもしろい。カンナの手応えが心地いい。
薄く削れてはがれるカンナくずの軽やかさ。漂う木の香り。とても丈夫なのに加工しやすくて美しい「木材」の魅力。
なんだかこのまま、ずっと削っていてもいいような気分になりました。写真を撮る余裕なんてなく、箸をカンナで整える作業に夢中になっていました。
最後にベテランの方が、箸の頭をちょっと削ってくださいました。ほんのこれだけのことで、ぐんと道具としての姿がよくなります。
うれしくて、自分でもやってみました。ちょっと曲がりました。
自然の恵みは美しい
地球46億年の歴史とか生態系の多様さの大切さとか、いろいろ頭に叩き込んだあとなので、なんだかとてもタイムリーでした。
外来種だなんだと悪役にされつつ、木は木で根付いた場所でしっかりそだっている。時間をかけて育った木材を、端々まできちんと「使って」生きた道具にすることには、意義がある。
そんないろんなことを思いつつそれはそれでおいといて、ひたすらカンナで箸の形を整える作業に、夢中になっていました。
手をかけて何かを作るって、楽しいなあ。
そして自然の恵みは美しい。
木を削っていた間感じていたのは、ただただ、アカギの木への感謝でした。
木のことをもっと知りたい
ドングリを楽しみに待ちながら樹木を見ながら、「木材」としての木のことももっと知りたいなと思っています。
【参考】
・侵入生物データベース アカギ - 国立環境研究所
・小笠原におけるアカギの推移行列モデルによる森林管理 - 森林総合研究所
【こちらもあわせてご覧ください】
・都会の多忙な生活でも五感で秋を楽しめる「押し葉」にハマってみる。
・春はミモザ。花を手折り花と遊ぶ、楽しいリース作り。
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