初夏の午睡。(石神井公園)
梅雨入り前のひととき、平日午後3時ごろの石神井公園には、おだやかな時間が流れていました。人はもちろん、生き物たちもどこか鈍く、眠たげにのんびり過ごしています。平和です。
三宝寺池に浮かぶカルガモが、首を後ろにひねってクチバシを羽根の間にうずめました。
完全に目を閉じています。寝ています。
このまましばらくぷかぷか、寝入ったまま浮かんでいました。気持ちよさそう。
ヒメジョオンの草むらには、白と黒の羽を持つ小さなチョウが食事に来ていました。
どうやらコミスジ(小三條)という名のタテハチョウのようです。パタパタとはばたいては滑空するという、独特の飛び方をするそうですが、ほとんど飛ばなかったのでよくわかりませんでした。
ゆっくり羽を開いたり閉じたりしながら、体の向きを変えながら、頭を花に突っこむようにして蜜をむさぼっています。夢中です。
この、ゆるやかに羽が開いたり閉じたりするリズムが、ちょうど眠たそうな人のまばたきに似ていて、見ているこっちの方が眠くなってきます。
やはりヒメジョオンの花で、こちらはハナアブ。みんなのどかに食事をしています。
水色メガネのシオカラトンボ。何度飛び立ってもここに戻ってきます。不思議です。しまいには飛ぶのが面倒になったのか、ここから動かなくなりました。たぶん寝てる。
シオカラトンボはこのあと水辺で、黄色いメスともつれあうようにして飛んでいるのを見ました。おそらく交尾したのでしょう。そのあと黄色いメスが、池の水面を腹の先でたたいて、卵を生んでいるようでした。
メスとのデート場近辺でホバリングしていたところを撮りました。なかなか難しい。普通に飛んでいたら絶対撮れる速さじゃないのですが、空中で止まっていてくれたのでなんとか撮れました。
白いホタルブクロの花が咲いていました。その名の通り、小さな袋のような花。私の好きな花です。
梅雨入り前、ある平日の午後の石神井公園でした。
Spot Data
都立 石神井公園
公式サイト http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index006.html
場所 練馬区石神井台一・二丁目、石神井町五丁目
アクセス
西武池袋線「石神井公園」下車 徒歩7分
西武新宿線「上井草」より長久保行きバス「三宝寺池」下車、石神井公園行きバス「石神井公園」下車
季節の花
四季折々の花が咲き、花のない季節はほとんどない。初夏から梅雨にかけてはアジサイ、カキツバタ、スイレンほかが楽しめる。
備考
三宝寺池、石神井池のふたつの大きな池を中心とした、地元住民の憩いの場。水辺の風景は四季折々に美しい表情を見せてくれる。貸しボートあり、ランニングやペットの散歩でにぎわう舗装された遊歩道あり、高い木々が生い茂る緑濃い林ありと、池に沿って歩くだけでさまざまな水辺の風景を楽しむことができる。高木や花木、草花が生い茂り、野鳥、昆虫もゆたかに生息。石神井城跡などの遺跡もある。
入園料 無料
開園時間 24時間
定休日 なし
Information
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