サクラの紅葉。(ソメイヨシノ)
サクラ(桜、ソメイヨシノ)の葉っぱが美しく赤く色づいてきました。
夏の終わりから、黄変した葉っぱがどんどん地上に落ちてきていましたが、かなり枝が透いてきました。
サクラの葉が赤くなるのは、落葉の終盤のほんのひと時です。
やはり気温の変化が関係しているのでしょうね。
さて。
サクラの紅葉には、ちょっとしたヒミツがあります。
落ち葉を手にとってみると……
表はきれいに真っ赤に色づいています。
裏返してみると……
裏側は黄色い枯れ葉色。
このため、真っ赤に紅葉したサクラの木に近づいてみると、遠目で見たほどきれいじゃない……ということがあります。
そんなときの【サクラの紅葉をきれいに見る方法1】。
木の南側、太陽を背にする方向へ回り込んでみましょう。
樹木は太陽の光を受け止めようと葉を広げるので、南側に回ると、大抵の葉っぱの表、赤いほうがこちらを向いて、きれいに赤く見えます。
↓橋の上からのこの写真が、ちょうどそんな位置取りになります。
春は花見のポイントであるこの川縁でも、満開の花のかわりに、真っ赤な葉っぱが枝を彩っています。
【方法2】。
直射日光が当たっている葉っぱを、裏側から透かして見てみましょう。
赤い色素が透けて見えて、やはりきれいに見えます。
↓こんなふうに。
写真を撮る場合もこのやり方がお勧めです。
実は私もその昔、植物好きな人が撮った写真を見て、「サクラってこんなにきれいに紅葉するんだっけ……?」と気づきました。
カメラを向けている目の前で、風とともにどんどん落ち葉が降ってきて、路上に散り敷いていきます。
舞い落ちてしまえば、ただの枯れ葉。
なのに、寒さにあたって、どの木々も申し合わせたように赤く黄色く美しく紅葉するというのは、本当に不思議です。
冬の到来を言祝ぐ、小さな祭りのようです。
シダレザクラはもうすでに、ほとんどの葉を落としていました。
ツツジの葉の上に散り落ちた葉っぱ。
積もれ、積もれ。砕けて地面に還れ。
12月に入り、もう暦の上では冬でしょうか。
あともう少し、あともう少しだけ、きれいな姿を見せてほしいものです。