オーストラリアの甘い蜜。(メジロとバンクシア)
東京都江東区の夢の島公園内にある、「夢の島熱帯植物館」に行ってきました。
屋外の「オーストラリア庭園」にあった緑の葉の茂る木立に、変わった花のようなものがあるので見ていたら、野鳥のメジロがぴゅっと飛んできて、ほんの2メートルほど先の枝に止まりました。せわしなく動いていますが、飛んでいこうとしません。どうやら花の蜜を吸っているようなのです。
こんなに近くで小鳥を撮る機会なんてめったになくてあせったのですが、奇跡的にピントが合いました。
この、変わった形状の花を持つ木は、バンクシア・エリキフォリアというそうです。
調べたところ、バンクシアはオーストラリア原産の木。低木から高木まで、高さも葉のかたちも異なる80種がありますが、特徴的なのがこの花。小さな花がたくさん集まって、直立したブラシのようななんともユニークな形をしています。
この花が大量の蜜を作り出すため、蜜を吸う小鳥やコウモリ、有袋類小動物のハニーポッサムやピグミーポッサムの食物になっているとのこと。小動物を養えるだけのたっぷりした蜜の量ってすごいですね。メジロも大好物なわけです。
オーストラリアでは、庭木としてよく植えられているそうです。
夢の島熱帯植物館は、巨大な大温室からなる植物「館」。屋内施設なので、天気の影響を受けないし、冬もあたたかです。見られる植物も亜熱帯〜熱帯のものが多く、とてもユニーク。南国の花も色鮮やかに咲いています。花が少ない冬の季節に楽しむのが、意外に「旬」かもしれません。
植物館の暖房や運営に必要なエネルギーは、すべて新江東清掃工場のゴミ焼却で得られる高温水でまかなわれているそうです。また東京都の施設として、館内のCドームには東京の亜熱帯・小笠原にしかない貴重な植物が集められています。
Plants Data
バンクシア・エリキフォリア
和名 バンクシア・エリキフォリア
英名 Heath banksia, Heath-leaved Banksia, Lantern Banksia
学名 Banksia ericifolia
分類 ヤマモガシ目ヤマモガシ科バンクシア属
原産地 オーストラリア
備考 「バンクシア」という名前は、南太平洋を探検したキャプテン・クックの第一次航海に同行した、英国自然科学界の巨人、ジョゼフ・バンクスの名にちなんでいる。
※「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」が、東京都渋谷区道玄坂のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中。2014年12月23日(火・祝)から2015年3月1日(日)まで。メインビジュアルに描かれている植物は、バンクシアの別種「バンクシア・セラータ」です。
Spot Data
夢の島熱帯植物館
公式サイト http://www.yumenoshima.jp/about.html
場所 東京都江東区夢の島 都立夢の島公園内
アクセス 地下鉄有楽町線・JR京葉線・りんかい線「新木場」下車 徒歩15分
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は4時まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日) 12月29日~1月3日
料金(個人) 一般/250円 65歳以上/120円 中学生/100円
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